2015年06月17日

よこすか海軍カレー

今回は、皆さん御存知のよこすか海軍カレーの御紹介です。
言わずと知れた美味しい海軍カレーですが、今回はこのカレーの歴史に少し触れてみたいと思います。


【歴史】
江戸時代後期から明治に西洋の食文化が日本へ入ると、カレーライスが紹介された。
この頃イギリスはインドを植民地「イギリス領インド帝国」として支配しており、イギリス海軍は、シチューに使う牛乳が日持ちしないため、牛乳の代わりに日持ちのよいインド起源の香辛料であるカレーパウダーを入れたビーフシチューとパンを糧食にしていた。

当時、大日本帝国海軍軍人の病死の最大の原因となっていた脚気の原因が、軍内の栄養が偏った白米中心の食事であることを突き止めた海軍軍医の高木兼寛は、同盟関係にあったイギリス海軍を参考に、糧食の改善を行うことを試みた。

しかし、当時の日本人にはシチューやパンに馴染めなかったため、カレー味のシチューに小麦粉でとろみ付けし、ライスにかけてカレーライスが誕生した。
よって、インド風カレーとは一線を画すものであり、小麦粉のねっとりとしたルーに多数の具を加味し、とろみによって船が揺れても食器からルーがこぼれる心配もなく日本米との絶妙なコンビネーションを遂げるよう工夫されている。
ただしイギリスにおいても、元来カレーは米(ライス)と併せるものであり、パンを併せるのはあくまで軍隊食である。

日露戦争当時、主に農家出身の兵士たちに白米を食べさせることとなった海軍の横須賀鎮守府が、調理が手軽で肉と野菜の両方がとれるバランスのよい食事としてカレーライスを採用し、海軍当局が1908年発行の海軍割烹術参考書に掲載して(後述)普及させ、海軍内の脚気の解消に成功した。
さらにその後の第一次世界大戦を通じ、海軍、陸軍ともにその普及に努めた。
また、この段階でカレーライスに牛乳が付いたとされる。

材料のうち、調味料を醤油と砂糖に変えると、そのまま「肉じゃが」になる。
そのため補給の面でも具合がよく、それも軍隊食として普及した理由である。肉は主に牛肉で、第二次世界大戦時には食糧事情の変化で豚肉も使われた。

現在も海上自衛隊では、毎週金曜日にすべての部署でカレーライスを食べる習慣になっている。
長い海上勤務では、外の景色は殆ど変わらず、本庁と異なり交代勤務で休みの曜日が決まっているわけでもないため、曜日感覚がなくなってしまう。
それを呼び戻すためであり、調理員(給養員)は、腕によりをかけて、オリジナルカレーの完成に努める。

ただし、金曜日にカレーライスを出すようになったのは、週休2日制の導入以後である。
それ以前は土曜日が午前中だけの半日勤務(いわゆる半ドン)であったので、給養員も午後には業務を終えての上陸・外出等に対応するため、土曜日の昼食をカレーにして調理の準備や後片付けの時間を短縮し、また上陸しない人員のための加給食確保の手配を行なっていた。


【現在の海軍カレー】
海上自衛隊で食されているものは「海上自衛隊カレー」とまとめて呼ばれる。
現在は、各艦艇・部署ごとに先任者から独自の秘伝レシピが伝えられているため、作られるカレーは艦艇・部署ごとに異なり、単一の味・レシピは存在しない。
「XXXスーパーカレー」(XXXは艦艇番号など)というような呼び方をする。
2008年1月1日より、海上自衛隊のHP「海上自衛隊レシピページ」上において、カレーライスなど海上自衛隊の自慢料理のレシピの公開が始まった。

カレーライスだけでは不足するカルシウムと葉酸を補うため、牛乳でカルシウムを、サラダで葉酸を補充、さらにタンパク質補強に卵、ビタミンC補強に果物、を加えるなど、栄養学的に献立に工夫を加えることが海上自衛隊での通例で、潜水艦のカレーライスにはさらに多くの副食が付く。

護衛艦は大型冷凍貯蔵設備を有し、食材は一般の洋食店と同等の鮮度が維持されている。
海上自衛隊カレーは、味や香りが非常に良くコクがあり、ボリュームもある。人によっては、「一般の洋食屋のカレーよりおいしい」と言う。

海上自衛隊カレーには各部隊、各艦艇で独特の隠し味があり、赤ワイン、ミロ、茹で小豆、インスタントコーヒー、コカコーラ、チョコレート、ブルーベリージャム等さまざまである。

自衛隊艦隊の所属を自衛官が決定するきっかけを、供されるカレーライスの美味しさに求めるという例もあり、それぞれの艦隊でカレーライス調理の腕が競われることもある。
実際、海上自衛隊カレーの味に惹かれて海上自衛隊に入隊する者がいて、中には自らの職種を給養員として、海軍カレーの伝統継承に熱心に取り組む例もある。海上自衛隊の給養員として勤務し、除隊後に食堂を開いた人もいる。
給養員は勤務において実務経験を得ることができ、調理師の資格取得が可能である。

護衛艦の母港では、何隻かの護衛艦を一般開放し、民間人に対し各艦自慢のカレーを振る舞うカレー大会も行われている。


【よこすか海軍カレー】
かつて海軍の横須賀鎮守府が置かれ、現在も海上自衛隊の基地がおかれている神奈川県横須賀市は現在、「カレーの街」を宣言し、海軍割烹術参考書のレシピを導入している店舗を「よこすか海軍カレー」の名称を使用できる店舗として認定するとともに、キャラクター「スカレー」を起用し横須賀市のウェブサイトに「カレーの街よこすか」というホームページを設け、京浜急行電鉄とコラボレーションしたキャンペーンを行うなど海軍カレーで街おこしを行なっている。
これは、日本海軍横須賀鎮守府が海軍カレーを採用していたことから、カレーライスは横須賀から全国に広がったと横須賀市が捉えたためである。

横須賀市以外でも小麦粉を煎ったものを混ぜたカレー粉が市販されているので、家庭でも容易に作ることができる。
よこすか海軍カレーは原則として、カレーライス、サラダ、牛乳の3点をセットで提供する。

2010年8月、『よこすか海軍カレー』のスピンアウト作品として『すこやか軍艦カレー』が横須賀市内で販売開始された。





かなり駆け足ではありますが、海軍カレーの歴史に触れてみました。
美味しさの秘密は一言では語り尽くせませんが、そこが奥深いとても良いカレーですね。
今回はお得な10食入りを御紹介ですので、非常食としてこの機会に買っておくのもいいかもしれません。
posted by slime at 00:45 | Comment(0) | TrackBack(0) | レトルト | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする