2017年05月04日

巨峰

●正式な品種名は「石原センテニアル」
キョホウ(巨峰/きょほう)は大井上理農学研究所の大井上康氏により石原早生とセンテニアルを交配させて作られたブドウで正式な品種名は「石原センテニアル」と言います。

1945年に発表され、1955年に「巨峰」の名称で商標登録をされています。
巨峰という名前の由来は、開発された農学研究所から見える雄大な富士山にちなんで付けられたそうです。

●実となる粒の数を間引く事で糖度をあげる
巨峰は花が咲いた後そのまま実を付けさせると700gから800g程の大きな房になり、色も薄く赤いブドウになり、糖度も今の物よりずっと低く美味しいブドウにならないようです。
生産者は花が付いたら適度に間引きし、粒の数を調整する事で一粒一粒に栄養がたっぷりといきわたり、色も黒くなるようにしています。

●近年では種無しが主流に
巨峰はもともと種がある品種ですが、近年では種無しの方が好まれる傾向にあるため、ジベレリン処理された種無し巨峰が多く出回るようになりました。

●全国の生産量ランキング
平成21年の統計データで見ると巨峰を最も沢山生産しているのは長野県です。
全国の3割を作っていますね。次いでブドウ王国の山梨県、そして福岡県となっています。

●日本では最も沢山作られているブドウです
巨峰は日本人が好むブドウとして、現在日本で作られているブドウの中では最も多く作られ、全体の約35%を占めています。

●食べ頃の旬
巨峰はハウスでも栽培され、早い物は5月下旬頃から出始めます。
露地栽培で最も美味しく熟した物が出回る旬の時期は8月下旬頃から9月下旬頃となります。

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2017年02月24日

キャンベル・アーリー

●アメリカ生まれの黒ブドウ
キャンベルアーリーはアメリカでジョージ・W・キャンベルによって「ムーア・アーリー」に「ベルビダー×マスカットハンブルグ」を交配して生まれた実生を選抜育成されたラブルスカ種の黒ブドウで、1890年代中頃に発表されました。

日本には1897年に(明治30年)新潟県の川上善兵衛氏によって導入されたとされています。
川上善兵衛氏は「日本のワインぶどうの父」とも呼ばれている人で、現在も新潟のワイナリーとして知られる岩の原葡萄園の創始者です。

それ以来、このキャンベルアーリーは「キャンベル」や「キャンベルス」とも呼ばれ、日本に馴染み深いブドウとして広く普及していき、今ではこれを元に沢山の品種が生まれています。
国産ぶどうで最も多く作られ親しまれている巨峰も、源をたどればこのキャンベルアーリーなんです。

●キャンベル・アーリーの特徴
キャンベルアーリーは手を加えずそのまま実らせた場合、果房は大きく、肩を張った形になります。
中粒種のぶどうで果粒は5〜7g程です。色は熟すと黒に近い紫で、皮はやや厚く、スリップスキンと言われるように皮は果肉からつるっと剥けます。

果肉は非常にジューシーで、酸味がしっかりとあり、糖度は13〜16度ほどで、全体として濃厚な甘酸っぱさとして感じます。
そしてキャンベルアーリーはフォックス臭と呼ばれるラブルスカ種特有の香りが感じられます。
種はジベレリン処理だけでは完全な種無しが難しい事もあり、種アリの状態で出荷されている事が多いです。

●キャンベル・アーリーのジュースやワイン
キャンベルアーリーは豊産性が高いうえに果実は甘酸っぱい果汁をたっぷりと含んでいる事から、生食以外にもジュースやワインの原料にも用いられています。

●キャンベル・アーリーの主な産地と栽培面積
かつては日本の代表的なブドウ品種として各地で盛んに栽培されていた時代もあったようですが、現在ではブドウ全体の5%ほどになっています。
主な産地は北海道や岩手県、そして青森県、秋田県で、北海道から東北にかけてが生産の中心となっています。

●キャンベル・アーリーの収穫時期と旬
キャンベルアーリーの収穫時期は産地にもよりますが、8月中旬頃から始まり、遅い北海道で10月中旬頃まで続きます。
食べ頃の旬は8月下旬から9月中旬あたりとなります。

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2016年12月18日

オリエンタルスター

●「安芸津21号」に「ルビーオクヤマ」
オリエンタルスターは1989(平成元)年に広島県安芸津町にある農林水産省果樹試験場(現 農研機構)において、、「安芸津21号」に「ルビーオクヤマ」を交配し生まれた実生から選抜育成されたぶどう品種で、「巨峰」よりやや遅く、「ネオ・マスカット」とほぼ同時期に成熟する紫赤色の大粒の二倍体ぶどうとなっています。2004(平成16)年に登録出願され2007(平成19)年に品種登録されたまだ新しい品種です。

●品種登録データベース
農林水産省の品種登録データベースによると、オリエンタルスターの特徴は下記のように記されています。

『果房の形は有岐円錐、大きさは極大、長さは中、着粒の粗密はやや粗、果梗の太さは中、長さは短、色は黄緑である。果粒の形は短楕円、大きさは大、果皮の色は紫赤、果粉の多少はやや多、果皮の厚さは中、果皮と果肉の分離性はやや難、果肉の色は不着色、肉質はやや崩壊性、甘味はやや高、酸味はかなり少、渋味は無〜極少、香気は無、果汁の多少、種子の数及び形は中、大きさは大である。発芽期、開花期及び成熟期は中で育成地においては8月下旬である。果実の着色の難易は中間、花振いの多少は中、無核果粒の混入及び裂果の多少は無〜極少、果梗の強さ及び果梗と果粒の分離は中である。「巨峰」と比較して、果粒が小さいこと、酸味が少ないこと等で、「ルビーオクヤマ」と比較して、渋味が少ないこと、成熟期が早いこと等で区別性が認められる。』

また、農研機構のホームページには下記のように記されています。

『果粒重は10g程度である。肉質は崩壊性で硬く、「マスカット・オブ・アレキサンドリア」に近い。
糖度は高く19%程度になり、酸含量は低く、0.4g/100ml 程度である。香りは無い。
「巨峰」より少しはく皮しにくい。裂果性は「巨峰」と同様に無い。縮果病は発生しない。
「巨峰」より脱粒しにくい。日持ち性は「巨峰」より長い。』

●実際に食べてみたオリエンタルスターの食味
今回入手したものは滋賀県産のもので、種無し処理はされておらず、一粒一粒にいくつも種が入っています。
上記の解説通り、粒がしっかりと果梗に付いており、粒を外そうとすると果梗ごと取れるものもあるくらいです。

粒の大きさは巨峰よりも少し小さめで、楕円形をしています。
皮はむきにくいですが、比較的薄く、また渋みも少ないので、剥かずに皮ごと食べられなくはない感じです。
果肉はしっかりとしていて少し歯触りがありますがとてもジューシーで甘く、酸味はあまり感じられません。

●主な産地
まだ新しい品種という事もあって、政府の統計にはまだ記録されていませんが、各地で栽培が始まっているものと思われます。
特徴から巨峰よりも優れた面も持ち合わせているので今後増えてくるのではないでしょうか。

●オリエンタルスターの収穫時期と旬
成熟期は広島においては8月下旬頃とされており、収穫時期は栽培地によってずれてきますが8月下旬頃から10月上旬辺りまでとなります。

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